まちづくり活動にかかわる東京の下町・向島地域とドイツ・ハンブルグのオッテンゼン地区とは草の根交流を長年続けており、その関係で私も度々訪れています。
オッテンゼンは工場と労働者のまちとして発展しましたが、戦災が部分的であったため復興が遅れた地区です。70年代にハンブルグの副都心として大改造するプランがあったものの、市民は反対し、まちの歴史を残しながら住み続ける道を選びました。
向島地域が抱えている課題と似た地区でありながら、NPOを中心に、工場を文化施設に変えるなどのユニークなまちづくりや住まいづくりの活動を進めています。
2つの地域の交流は今も続いています。
向島に幾度も訪れたオッテンゼンのNPO関係の方々が中心となって共に暮らすコレクティブハウスと、茶室や日本庭園など、日本文化を体験できる空間を併設した交流施設「向島ハウス」です。
計画地がエルベ川沿いであったため、川に浮かぶ日本の灯篭を建物のデザインモチーフとして提案しました。
掲載;「オッテンゼンタウン誌」(2009年)
向島の雨水と、ドイツから持参したビール酵母にて、コラボビールづくりを行いました。
雨水タンクから雨水の採取 | |
ドイツ酵母投入 | |
向島学習塾で発酵 | |
向島学習塾にてビン詰め | |
向島学習塾にて熟成 | |
とりどりのラベル作成 | |
完成! | |
乾杯!! |
非常に空き家率の高い東ドイツの都市にその課題を学ぶべく、向島とオッテンゼンの市民らと訪問。
原稿;「東ドイツの歴史都市 ヴィッテンベルゲ と ペルレベルク」(「造景」no32(建築資料研究社)掲載)
スペイン・バレンシアのエル・カバニャル地区は、20世紀前半に漁師や商工業者によって建てられたアールヌーボー風の住居などが多く、町並み保存地区に指定されました地区です。しかし、この地区の歴史文化的な重要性を顧みないバレンシアの都市計画行政が都市計画道路の建設を押し進めようとしました。
この道路建設を阻止するための住民運動がある中、向島地区、オッテンゼン(ドイツ)、エル・カバニャル(スペイン)の3地区の市民と学生による国際ワークショップが開催されました。
大学院で所属する建築都市の歴史研究室が調査していた、満州族の歴史的建造物の住居(四合院)の保存・改修計画を行いました。
これを機に、瀋陽市をはじめ、中国の複数都市には新都市開発プロジェクトなどで10年以上関わることになります。
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